【イベントレポート】2017年12月10日すてねとカフェin大阪

20171210喫茶美術館2017年12月10日に東大阪にある喫茶美術館において、すてねとカフェin大阪が行われました。センスの良い絵画が壁中に飾られたモダンな店内には大阪からのみならず、東京や青森など他の地域からも多くの参加者が集まりました。イベントは、本ネットワークの運営委員かつ喫茶美術館を経営されている丁章さんの進行のもと、重国籍に関する全般的な説明や参加者の自己紹介が行われました。個性的な参加者が多く自己紹介の最中にも各人に対して多くの質問がなされました。参加者は初対面同士の方が多かったにも関わらず、イベントが始まって間もなく議論が熱く行われるようになりました。今回のメインテーマは重国籍についてでした。イベントでは当事者や専門家からのお話があり、参加者の重国籍に対する理解を深める場になりました。蓮舫氏の重国籍問題以来、重国籍に関する議論や人々の意識がどの変遷しているのかについて理解することができました。また、当事者の話は彼らが実際に体験したものであったため、臨場感のある話を聞く事ができました。参加者は皆、話に聞き入っていました。議論のなかでは専門家のコメントによって本人が気付かないことを新たに発見する場面を何度も見ることができました。これも多様な背景や専門家が集まるイベントならではの良い点だと思います。
20171210喫茶美術館2また、重国籍だけでなく無国籍の話題にもなりました。無国籍の当事者と連れ添って参加されたソーシャルワーカーの方が、彼らの抱えている問題を分かち合いました。それに対しイベントに参加していた行政官・大学教授・法律家等の専門家によるアドバイスが行われました。各領域で無国籍問題に取り組む人々が集まる場はなかなかないことであり貴重な機会でした。それぞれの立場から意見が述べられ多角的視点でのアドバイスになったと思います。相談者からは、今回の集まりから多くの示唆と自信を得たと話していました。
今回のイベントを通じて参加者にとっては国籍に対する多くの知識を得る機会になりました。また、それだけでなく各専門領域を超えたつながりを作る機会にもなったと思います。国籍に関して各地で活躍している参加者の間で協力関係が結べたのは有意義な事でした。こうしたネットワークで結ばれた総合力が無国籍ネットワークの力の源泉なのではないかと感じました。
無国籍ネットワーク運営委員 鈴木崇仁

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