【イベントのご案内】2016年10月15日 「難民・国籍・アイデンティティ」無国籍ネットワークトークイベント

近年、シリア難民をはじめとする多くの難民・強制移民の移動により、特にヨーロッパ諸国による難民の受け入れと国境管理や排斥運動など問題が大きく報道されるようになりました。難民の人道的な受け入れと、難民・移民の統合、国民と国家の関係、ナショナリティとナショナル・アイデンティティの問題が注目されています。

日本も70年代後半からベトナム戦争から逃れる人たちを難民として受け入れ、それ以降もミャンマーや他の国から難民を受け入れ続けてきました。数こそ多くはありませんが難民の長期滞在と定住化、さらに帰化も徐々に進んでおり、もはや難民の社会統合は他国の問題ではなくなっています。そこで、今回のイベントでは難民と国民国家との関係、国籍問題、そして受け入れ側の国民国家における社会統合、国籍、ナショナル・アイデンティティについて考えたいと思っています。

今回は二つのセッションに分けて行います。第一部では池辺利奈さんが「在日ロヒンギャのアイデンティティの変容」について報告し、第二部はワークショップという形で皆さんと一緒に国民国家、国籍、ナショナル・アイデンティティについてともに考えたいと思っています。

 

日時:2016年10月15日(土)14:00 – 16:00

場所:早稲田キャンパス 169-8050 新宿区西早稲田1-6-1 アクセス

11号間508号室 キャンパスマップ

 

第一部 研究報告

報告者: 池辺利奈

タイトル:在日ロヒンギャのアイデンティティの変容

要旨:修士論文テーマである「在日ロヒンギャのアイデンティティの変容」について報告します。本研究では、日本に暮らすロヒンギャ難民の個人の背景事情を質的に捉え、彼らの民族的アイデンティティの形成過程を辿ります。これまでの移民・難民のアイデンティティ研究では、難民は移民の下位概念として捉えられ、Phinney(1991)の民族的アイデンティティ発達理論が一般的に広く支持されてきました。しかしながら難民は、迫害経験や祖国からの脱出や繰り返される国家間移動など独自の「難民経験」有し、それゆえ難民は、より複雑なアイデンティティ形成プロセスを経験する可能性も推察されます。そこで本報告では彼らの独自のコンテクストを考慮した時にどのような理論が彼らの民族的アイデンティティを説明し得るのか、協力者の語りに注目した質的調査を通して検討します。

 

第二部 ワークショップ・グループディスカッション

モデレーター: マキンタヤ スティーブン

タイトル:難民と国籍とアイデンティティについて国民国家とナショナリティについて考える

 

国民国家の形成と、難民・無国籍問題は切り離して考えることはできない。つまり、国家のメンバーとされると国民とそれ以外の人々について考える必要があるでしょう。自由と民主主義が謳われている近代国民国家における国家と国民の関係とはどういったものでしょうか。それはどうあるべきなのでしょうか。国籍を与えられる条件とは何か。移民や難民はまず受け入れ国に同化してから国籍が与えられるべきなのか、それとも国籍を与えられてから徐々に統合されるべきなのでしょうか。難民、無国籍者に視点を当てながら、国民国家のあり方とその課題について考えます。

 

 

報告者:池辺利奈(いけべ りな)

国際基督教大学大学院修士課程修了。

大学院では心理学的側面から在住外国人について研究中。

無国籍ネットワーク運営委員

 

ワークショップ司会:Stephen McIntyre (スティーブン・マキンタヤ)

オーストラリア人、日本生まれ

一橋大学社会学研究科大学院修士課程在学中

難民受け入れ政策、無国籍と国籍剥奪の問題、難民・庇護申請者自らの権利獲得に向けての能動的な活動等について研究

無国籍ネットワーク運営委員

 

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